青森県津軽地方に古くから伝わる伝統民芸のこぎん刺しは刺し子の一種です。
時代と環境の制約の多い中、当時の津軽の女性は必要に迫られ、しかしそれをささやかな楽しみに変えるべく、知恵の詰まった美しい幾何学模様を作り出しました。
並縫いだけで成り立つ複雑な模様。生地の織り目を拾い、一目ずつずらしていくことによって生まれる、ひし形とライン状の模様の組み合わせで、無限の展開が可能です。
現在では図案をもとに刺されることの多いこぎんですが、本来は図案がなくても自然と模様が生まれます。こぎん刺しは理に適った奥深い民藝の美です。